メニュー

第8章:オンラインゲームの危機管理 ~安全に遊ぶために気をつけたい3つの……いや、たくさんのこと。~

1節 オンラインゲームで気をつけておきたいこと

でも、オンラインゲームってちょっとコワかったりしませんか?
ゲームをしていたら、いきなりパソコンに変なものを送りつけられるんじゃないか?自分の個人情報が流出してとんでもないことになってしまうんじゃないか?

正直な話、そういうことはなきにしもあらず、です。
世の中けっして良い人ばかりではないので、注意しなければいけないことは多々あります。

そのためにも、ゲーム内で自分のID、パスワード、メールアドレスなどの「重要な情報」や、住所、本名といった「個人情報」を絶対に出さないこと。これはオンラインゲームうんぬんというよりは、インターネットを利用するにあたっての基礎中の基礎の部分です。

そして、もし個人情報が流出してしまったら……後々大変なことへ繋がって行きます。
次からはその事例を説明していきましょう。ちょっとコワい話になってきますけど、ビビらないでくださいね。

2節 やっぱりコワいことも過去にはありました

 

<コンピューターウイルス>

あなたのパソコンに侵入して、いろんな悪さをするコンピューターウイルス。
ゲーム内でウイルスを送りつけられるということはまずありませんが、たとえば、オンラインゲームをしていく内に、ゲームに搭載されていない無料アプリを使って、誰かとコミュニケーションをとるという場面が出てくることもあります。そのときによからぬものが送られてくる可能性は、まったくないとはいいきれません。
そういう意味でもウイルス対策は常日頃からしておいた方がいいですね。

<アカウントハッキング/リスト型アカウントハッキング>

「アカウントハッキング」ということばを見たことはありませんか?
ざっくり説明すると、自分が登録したゲームやウェブサービスのアカウントを誰かに乗っ取られてしまい、いろいろと悪さをされてしまうことです。

たとえば、自分がやっているゲームのアカウントをハッキングされてしまったとしましょう。

そうなるとまず、そのゲームで自分が一生懸命育てたキャラクターや、必死で集めたアイテムが、全部奪われてしまいます。
久し振りにやってみようかなと思ってログインしたときには既に手遅れ。もぬけの殻になっていた、ということがあります。

そして、場合によってはそこで終わらないときもあります。

ここでちょっとお聞きしたいんですが……ひょっとしたら、あなたはいろんなウェブサービスを、まったく同じID、パスワードで使用していませんか?

だとしたら、今すぐにパスワードだけでも変更してください。

なぜならば、ハッキングをした人間は、もしかしたらほかのゲームやサービスでも、このIDとパスワードが使えるかも……と思い、とりあえずログインできるか片っ端から試していくのです。もしできちゃったら儲けもの。ほかのものも同様に、全て奪ってしまうことができるというわけ。恐ろしすぎますね……。

このようなハッキング方法──盗んだ「ウェブサービスのIDやパスワード」=リストを、他のウェブサービスで使えないか試してみることを「リスト型アカウントハッキング」といいます。

被害を最小限でくいとめるためにも、ゲームごとにIDやパスワードを変えておく、パスワードはこまめに変更するなど、ハッキング対策をしっかりしておきましょう。

<RMT>

しかし、なぜ「アカウントハッキング」をしようと思うのか。
もちろんアイテムが欲しいから、という理由もありますけど、それがこのタイトルにある「RMT」と関わってくるところもあります。

「RMT」とは「リアル・マネー・トレード」のこと。

ゲームに出てくるアイテムを、現実世界で本物のお金と交換することを「RMT」といいます。これは、どのゲームでも禁止されている行為です。

大金を払ってでもレアアイテムが欲しいという人もいるかもしれませんが、絶対にRMTをしてはいけません。場合によっては、アカウントの凍結はもちろん、二度とそこの会社のゲームができなくなってしまう場合もあります。

しかも、RMTの交渉が成立しました。では、入金が確認できたらアイテムをお渡しします。お金振り込みました。でも、いつまで経ってもアイテムが来ない。確認したら売り手がどこかへ逃げてしまっていた。もうどうしようもできない……という詐欺行為も確認されています。

そんなことが起こらないためにも、RMTは<しない、させない、やらせない>の精神を心がけましょう。

3節 対応策はいろいろ出ているけど、最後は結局自己責任

実際にいろいろとコワい事例も起こっていますが、そこへの対応策を出している企業もあります。

たとえば「ワンタイムパスワード」。

ゲームへログインする場合、通常はIDとパスワードが必要なのですが、この「ワンタイムパスワード」をかけておくと、通常の2つに加えて、指定の文字列を入力しなければいけない、しかも、その文字列も毎分ごとにランダムで変わるという、まさに「ワンタイム=一度きり」のものなので、ハッキングされにくいというシステムです。
安全のためにも、そういう機能がついているゲームのみで遊ぶというのもいいかもしれませんね。

あと、覚えやすいほうがいいからといって、パスワードを簡単なものにしてはいけません。

以前「ハッキングされやすいパスワードランキング」というものが発表されていました。
その上位になっていたのが、「123456」や「abcdefg」といった単純な文字のならびになっているものや、「qwerty」や「1qaz2wsx」など、キーボードの文字配置をそのまま使ったものでした。
ちなみに、ハッキングされやすいパスワードランキングの第1位は「password」。ある意味シンプルで覚えやすいですけど、絶対にやめましょうね。

でも、どこから情報が漏れるか分からないから、コワくてアカウント登録なんてしたくない!という人は、情報登録をしなくてもできるオンラインゲームもありますので、そういうものを中心にやるというのもいいかと。

気をつけるべきところはしっかりと気をつけて、オンラインゲームをおもいっきり楽しんでください。

ページのトップへ戻る