■ RAGNAROK ONLINE Anniversary Special Story 〜奇跡の鐘〜
Prologue Scene1 Scene2 Scene3

強大な力を、その身に秘めるルナーシェとミルキニア……
その力の暴走を抑制する儀式が行われてから数日……

ルナーシェは、自分の家へと戻っていた。
ミルキニア率いるモンスターの襲撃でどうなっているかと
心配していたが、思っていたより被害も少なく、
また住むことが出来そうだ。

「ふぅ、ちょっと休憩」

だいぶ片付いたけれど、モンスターに襲われただけあって
まだまだ家の中は壊れた家具でいっぱいだ。

「いろいろな事があったな……」




思い出すのは、自分のために一生懸命になってくれた人たちの事ばかり。

ミルキニアの執拗な攻撃から私を守り、
力の暴走を抑制する儀式に協力してくれた多くの冒険者たち。
1,000年前に一族が交わしたという血の契約の下に現れたラム・ブラーエ。




あの人たちがいなかったら、私は今頃どうなっていたんだろう。
彼らには感謝しても感謝しきれない……。

そして、初めて会った妹……ミルキニア。
その妹に命を狙われていた事実……。




ショックだった。
……でも、彼女が去り際に発した言葉。
『姉さん、ごめんね』
儀式の間、ぼんやりとした意識の中に聞こえてきた声……。
ただの空耳だったのかもしれない。

……でも、それでも。
澄んだ冬の空気が心地よく肌をなで
積もった粉雪を舞い上げ吹き抜けていく。

「いつかまた……会えるよね」






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