「あ……いや……そんな悩まなくても大丈夫。
実はホワイトデーのチョコレート作りのために、弟子たちが必要な材料を集めに出かけているから、
君の手で彼らを探し出して、トッピングの材料を聞いてみるといいよ。
どこにいるかは秘密、探す方法は君の自由、これは君への試練さ。
トッピングも大事だけど、作るときの気持ちも大切だからね」
「なるほど……。お弟子さんの特徴とか教えていただけますか?」
「えっと……。特徴はみんなコック帽子を被っていて、
名前がアルケミストの男の子がイジベル、アルケミストの女の子がメーベル、
クリエイターの女の子がリアレルだよ」
ルカライは三人の特徴をメモしました。
「イジベル、メーベル、リアレル……っと、
わかりました! クーベルさんありがとうございます!」
クーベルはにっこり微笑みルカライを見送ったのでした。
ルカライは三日間歩き回りました。
足にまめをつくり、歩くたびに走る痛みを我慢してクーベルの弟子を捜しました。
しかし、一向に見つかる気配がなく、一人で捜すのも心細くなり
ルカライは物凄く不安な思いに駆られました。

このままではホワイトデーに間に合わない。
そう思ったルカライは自分の友人にも手伝ってほしいと声をかけました。
友人たちは滅多に頼みごとをしないルカライのお願いとあって、
一緒に弟子たちを捜し始めます。
「何処にいるんだろう……。
このままじゃ……納得のいくチョコレートが作れないよ」
クーベルから三人の弟子たちの特徴は聞いていましたが、
友人が加わったとはいえ、
この広い世界で彼らを捜し出すのはなかなか難しいようです。
このままではホワイトデーに間に合いそうにありません。
そんな時ふと、以前マトルチェが冒険者に協力を依頼したことを思い出しました。
「こうなったら……冒険者にお願いしてみよう!」
- クーベルさんのお弟子さんと特別なトッピングの材料を捜しています!
どうか手伝ってください! - |
果たしてルカライは、冒険者の力を借りてクーベルの三人の弟子を見つけだし、
納得のいく手作りチョコレートをサフィレナにプレゼントすることはできるのでしょうか?
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