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せんせー、今回の問題はお手紙を読んでも何がなんだかわかりませーん。 |
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どうせおまえのことだから、すでに問題から理解しておらんのだろ。 |
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…………。 |
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そんなことないです。問題はちゃんと覚えてます。「無知」と「ハゲ」は間違いだってことを証明するんです。 |
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……やはり理解しておらんな。正しくは、二つのデタラメな証明(「『無知の知』が無に等しいことの証明」と「バンビがハゲであることの証明」)のどこがおかしいのか、それを指摘するのが今回の問題だった。 |
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あー、それそれ。無知の知ですよ、無知の知。どうしてわざわざ式にしなきゃいけないんですか。ほら、こんなお手紙だって来てます。 |
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数式で表すこと自体が間違いかな〜(麗夢) |
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あっ、もしかして、これが正解!? |
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そんなわけがあるか。そもそも数学と哲学というものはだな……いや、おまえに言っても時間の無駄か。とにかく、もっとまともな答えを考えろ。 |
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そう言われても。みなさんのお手紙、いろいろ難しいことが書いてあって、どれが正しいんだかサッパリ判らないんです〜。 |
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何を迷うことがある。わたしも目を通したが、ほとんどの手紙には同じことが書かれていたぞ。表現に違いがあるだけだ。 |
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いろいろな点でおかしいものがあります。
1:「無知の知」が「無知×知」になる点
2:無知が無×知である点
3:無が0である点
4:あらゆる値に対して0をかけると0になる点
特に1と2については、事実として淡々と述べられると納得してしまいがちですが、1はそもそも助詞の「の」が乗算をあらわすという点はおかしいですし、2はA×B→ABという変数の乗算の略称を悪用したものです。どちらも真面目に考えて妥当でも何でもありません。(chiguri) |
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この手紙には3と4についての説明もあったが、ここでは割愛する。 要点は「無知の知」を式にしても「無×知×知」にはならないということだ。 |
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他の人のお手紙には「無知の知」は「無知+知」だって書いてありましたけど、それだって理解できませんよー。 |
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理解しろとは言わん。納得しろ。 |
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納得もできません! |
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もう一つの問題はどうなった。 |
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丸無視っすか? へーへー、判りました。わたしがハゲだって証明の間違いを指摘する問題っすね。 |
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ここでは「バンビ」と設定されているが、他の人でも当てはめることが出来てしまい、結局「全ての人がハゲである」ことになるので気にする必要は全く無い!(TJ) |
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わーい。気にしなくていいんだ♪ |
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ハゲだということは認めるのだな。 |
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え、それは……やっぱり今のナシッ。本命はこっちで。 |
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禿に髪が一本でも生えていた時点でそれは禿ではないと思います。そんなこと言ってたら、波○さんが大噴火しますよ〜。(葵) |
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波○さんという人物のことは知らないが、毛が1本しかないなら、そいつはハゲだ。 |
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異議あり。そんな決めつけ、波○さんは認めないと思いまーす。 |
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逆にハゲでなくなるときをxとしたとき、n+1<xとなってnの範囲が出るのでnに全ての数が入ることは無くなる。よって頭髪が何本であろうとハゲという訳ではない。(木夢) |
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現実には「誰が見てもハゲ」と「誰が見てもハゲでない」の間にハゲか否か意見が分かれるグレーゾーンが存在する。境界を明確に定義しなければ証明も成り立たない。 |
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あのあのあの。今の正解ですよね? わたし、自分で正解を言いましたよね? |
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おまえが理解していたとは到底思えんのだが、一応の正解と認めてやらんこともない。 |
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じゃ、おしおきはナシってことで。 |
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うむ。ハゲの刑は無しにしてやろう。 |
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ハ、ハゲの刑!? どんなおしおきだか知らないけど、聞くだけで恐ろしそ。正解して良かったぁ。 |
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だが、もう一つの問題は不正解だったから無知の刑だ。 |
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え、まさか、無知って……無知って……ダジャレはいやぁぁぁぁぁっ! |
次回は最終回です。 |